メンタルヘルス不調を防ぐために大切なのは、まず働く人一人ひとりが「自分の心の健康は自分で守る」という自覚をもつこと、そして日々セルフケアを心がけることです。本連載ではセルフケアとして知っておきたい、ストレスへの気づきと対処法などをまとめています。
第4回
何げない生活習慣が隠れストレスに!
ストレスは、仕事や職場の人間関係のように自覚できるものばかりではありません。知らないうちに心身をむしばむものにも目を向けてください。それはいわば“隠れ”ストレス。日ごろの食事、身体活動、睡眠などの生活習慣に乱れはありませんか?
こんな生活に要注意
栄養バランスの乱れた食事や身体活動不足などの不健康な生活は、体ばかりでなく心にとっても負担です。また、不規則な生活リズムは自律神経機能や免疫機能に悪影響を及ぼして、これも心身の不調の原因に。以下の項目のうち当てはまる数が多いほど、隠れストレス度が高いといえます。
“隠れストレス”をチェック
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- 食事
- 朝食を抜くことがよくある
- 1人で食事することが多い
- 好き嫌いが多く、野菜はあまり食べない
- 身体活動
- 仕事中は座っていることが多い
- 歩く時間は1日1時間未満だ
- 体を動かすことが苦手だ
- 睡眠
- 夜更かしが多い
- 寝る直前までスマホ画面を見ている
- 休日は遅くまで寝ている
- 喫煙・飲酒
- たばこを吸っている
- お酒を飲む
心が強くなるライフスタイルのポイント
よい生活習慣は健康な心身の基盤です。生活習慣を整えると心身が疲れにくくなります。ストレスへの抵抗力も高まります。
- 食事
- 食べることは身体への栄養補給のためにあるだけでなく、心のエネルギーを満たす役割も果たしています。
朝ごはんを見直そう
朝食は体内時計を動かすスイッチです。量は少なくても必ずとりましょう。朝食を起点に1日3食、規則正しくとると体内時計は整います。日中の活発な活動を促すとともに、睡眠の質が高まります。バランスごはんは和食が手本
和定食にみられる主食(ごはんなどの炭水化物)、主菜(肉・魚、卵、大豆製品などのたんぱく質)、副菜(野菜、きのこ、いも、海藻などのビタミン・ミネラル)の3要素をそろえると栄養バランスが整います。- ゆっくり味わう、ともに楽しむ
和定食にみられる主食(ごはんなどの炭水化物)、主菜(肉・魚、卵、大豆製品などのたんぱく質)、副菜(野菜、きのこ、いも、海藻などのビタミン・ミネラル)の3要素をそろえると栄養バランスが整います。
- 身体活動
体をよく動かすと自律神経系など体内の調子が整い、心身のバランスが保たれます。適度な有酸素運動(息が上がらない程度)は、ストレスの軽減やうつ病予防に役立ちます。
- 1日プラス10分、歩いてみよう
手頃な有酸素運動の代表格は、歩くことです。リフレッシュ効果が高く、ストレス解消にぴったりです。わざわざ時間をとる必要はありません。昼休みや通勤ルートを利用して、まず1日10分多く歩くことからはじめませんか。歩数の記録をつけると励みになります。1人もよいですが、誰かと一緒に歩くことにもまた違った楽しみがあります。 - 座りっぱなしを解消
1日中、じっとしていると代謝や血流が滞るばかりでなく、気分もうつうつとしてきます。仕事中に座りっぱなしの人は、こまめに立ち歩くなど体を動かす心がけを。その場での軽い体操、3フロア以内なら上り下りに階段を利用するのも効果的です。
- 睡眠
眠りは、体の脳の充電装置のようなもので、ないがしろにすると心身に変調をきたします。 休日に“寝だめ”をしようとしても、睡眠はためられず補うレベルです。忙しい時期の休日の長時間睡眠は睡眠不足の蓄積を軽減する効果はありますが、長期間はおすすめできません。日々一定の睡眠時間を確保することが大切です。
- 起床時間にひと工夫
休日を含めた毎日の起床時間を一定に保つと、夜、おのずと眠気が訪れ、深く眠るようになります。休日明けのだるさが気になる人は試してみてください。眠りの浅さが気になる人は、いつもより遅い時間に就寝して早起きを。寝床にいる時間を減らすことで、翌日は熟睡感を得られます。 - 午後の「ちょっと寝」ですっきり
適切な仮眠は、疲れをとり頭をすっきりさせて仕事の能率を高めます。午後3時までの20~30分以内がベスト。コーヒーやお茶などを飲んでから眠ると、カフェインの覚醒作用で目覚めがスムーズです。 - カフェイン、ニコチン、スマホ、寝酒に注意刺激物は睡眠の質を低下させます。夕方以降はカフェイン摂取、喫煙を控えましょう。また、スマートフォンやパソコンの画面の光は強い刺激となって入眠を妨げます。寝る前は間接照明のやさしい光や音楽などでリラックスして眠りを誘いましょう。寝酒として飲むアルコールは、入眠によくても睡眠を浅くしてしまいます。夜中に目が覚めるなど不眠のもとになります。
すき間時間にどこでもできる簡単な体操を紹介します。1つの動作を4秒で行う「4秒筋トレ」、30秒で体幹を鍛える「体幹筋トレ」、筋肉を整える「ストレッチ(上半身・下半身)」の4種類の体操があります。今いる場所をジムにする“どこでもジム”で、筋トレ&ストレッチに取り組みましょう!
- 「脚上げ」
- あおむけに寝る
- 両手は体の横、両足は30度外にひらく
- 片足をのばして、上に上げて30秒間キープ
- 反対も同様に
- 「アクティブ・スパイダーマン」
- 右足を大きく前方に踏み出す
- 右ひじで右足くるぶしをタッチ
- 右手を上に、視線も上向き
- 30秒間キープ
- 反対側も同様に
参考資料『どこでもジム』監修:都竹茂樹 大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター教授・医師 東京法規出版刊