メンタルヘルス不調を防ぐために大切なのは、まず働く人一人ひとりが「自分の心の健康は自分で守る」という自覚をもつこと、そして日々セルフケアを心がけることです。本連載ではセルフケアとして知っておきたい、ストレスへの気づきと対処法などをまとめています。
第11回
こんなときどうする? 働く心のモヤモヤカッとなりやすく、人や物にあたってしまう
- イライラしやすく言動が感情的になる
- 自分で歯止めがきかない
- カチンとくると黙り込む
怒りやイライラが止まらない!
つい強く怒ってしまい、後悔したという経験は誰にでもあるでしょう。キャッチボールのはずの会話がドッジボールになってしまったときです。不用意な怒りは相手を傷つけ、周囲にも悪影響を及ぼします。職場全体の雰囲気が悪化、働く意欲や生産性の低下につながりかねません。ただし、怒りは人の自然な感情のひとつ。ただ抑えつけるのでも心身の負担です。うまくコントロールし、互いに居心地のよい職場にしたいものです。
怒り、イライラはストレス反応である場合も。ストレスがあると怒りを感じやすい人は、他の方法でのストレス発散も大切です。
注意!パワーハラスメント
職場内のいじめや嫌がらせのことをパワーハラスメント(パワハラ)といいます。厚生労働省によると、同じ職場で働く人に対し、職業上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させるものをいいます。パワハラのある職場では人間関係の悪化、職場の秩序の乱れ、働く意欲や組織の生産性の低下がみられます。パワハラは心身の不調の原因になることからメンタルヘルス対策にとっても重要な課題です。防ぐには、日ごろから良好なコミュニケーションを心がけ、互いの信頼関係を築くことが大切です。
パワハラについてもっと知りたくなったら

あかるい職場応援団
厚生労働省によるハラスメント対策の総合情報サイト
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/
- 解消のヒント1まず冷静さを取り戻す
怒りを感じることは自然なことですが、感情にまかせて怒る前に、違った考え方はないか、相手の真意は、どうしたら気持ちを受け取ってもらえるか、と考えたいものです。そのためにはわき上がった怒りの感情をいったん静め、冷静になる必要があります。感情に飲み込まれない工夫を紹介します。
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- 怒りの感情を
沈めるコツ 心の中で1~10まで数える
深呼吸をする、水を飲む
一晩、寝る
怒りを感じるモノ、ヒトから距離を置く
できごとや自分の考えを文章にする
※書き出して破り捨てるのもよい(発散する)
- 怒りの感情を
- 解消のヒント2Iメッセージで伝えてみよう
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冷静に考えてなお、相手に怒りを伝えるべきだという結論を得た場合は、「わたしは」を主語にした感情表現である「I(アイ)メッセージ」で表現しましょう。相手に批判的にならず自分の思いを率直に伝えられ、なおかつ自分の感情と行動が一致するので、互いに対人関係にストレスが生まれにくくなります。
すき間時間にどこでもできる簡単な体操を紹介します。1つの動作を4秒で行う「4秒筋トレ」、30秒で体幹を鍛える「体幹筋トレ」、筋肉を整える「ストレッチ(上半身・下半身)」の4種類の体操があります。今いる場所をジムにする“どこでもジム”で、筋トレ&ストレッチに取り組みましょう!
- 「お尻引き締め」
- 手をのばし、横向きに寝る
- ひざを90度に曲げる
- 「1、2、3、4」と数えながら上の足をひらく
- 反対側も同様に
- 「肩のストレッチ」
- 上の手でタオルを持ち、頭の位置から下げる
- 下の手は下がってきたタオルの端をもつ
- 上になっている手でタオルを30秒間上にひっぱる
- 反対の手でも同様に
参考資料『どこでもジム』監修:都竹茂樹 大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター教授・医師 東京法規出版刊